田舎の夏休みはそろそろ終わり、館内は都会からの親子連れが目立つようになりました。今朝はお盆並みに体験工房が大賑わい。
おかげさまで夏休み企画「カイコをはわせてうちわを作ろう!」の工作キットは完売しました。出来栄えを嬉しそうに報告してくださるご家族も多く、職員の顔も自然とほころびます。ミュージアムで育った5齢蚕も暑い中、うちわに糸を吐いてくれたようなので「がんばったね」とエールを贈りたいと思います。
さて、ずっとまえに交配したヤママユガと昨日のカイコの交配の様子をお届けします。
≪ヤママユガの交配≫屋外飼育ネット内のクヌギで育てました。今年は後少しのところでネット内にカラスが侵入し、繭や幼虫を食べられてしまいました。その数は計り知れません。仕方がないので今年の繭は種取り用に。繭を個別に分け、雌雄ペアが出来たら「産卵籠」へ。1匹約200前後の卵を産んでいます。平均より少し少な目かもしれません。
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産み付けられた卵
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産卵直前のメス
≪カイコガの交配≫春から順々に原種の種取りをしています。昨日行ったのは「黒縞(くろしま)」と「綿蚕(わたこ)」です。黒縞は冬季に人工孵化できるよう、産卵48時間後に冷蔵庫へ。綿蚕は冬まで風通しの良い場所で保管します。交雑種の産卵数はまるい蛾輪にぎっしり500位産み付けられますが、原種は比較的交雑種よりも少なめの傾向です。
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カイコガの交配
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カイコガの産卵
以上、交配の様子でした!