夏の特別展真っ最中の8月1日掃立て(飼い始め)の交雑種が大きく成長しています。4眠の脱皮を終えた8月19日、広いビニールハウス蚕室へお引越ししました。館長が珍しく休暇中なので、お引越しはhayashiさんにお手伝いいただきました。春から原種の継代飼育等、カイコの飼育は絶え間なく行っていますが、館長と寡黙に作業をしていると写真を撮影する余裕が無いので、どうしても館長不在時に現れる助っ人さんがモデルになっています。
4齢の脱皮殻は大きいので容易に確認できます。顔の次に胴体の脱皮になります。4眠中(脱皮の準備中)に消石灰を撒くと「消毒」「乾燥して脱皮しやすい」「桑止め(早く脱皮した蚕に桑を食べさせない)」「残沙(蚕糞や食べ残し)のカビ防止」等の効果があります。養蚕農家の大量飼育では、成長を均一に揃えることも重要な技術。心を鬼にしないと段々と成長がばらけて繭の収穫に悪影響をもたらせます。
ご安心ください、ミュージアムでは弱って後れた蚕も大切に育てて活用していますから。(竹内)