
本シルクミュージアムでは年間を通じて桑の葉を用いて生きたカイコの動体展示(注)をしています。9月に飼育していたカイコ幼虫の中に透明な皮膚をモザイク状に持つカイコを1頭、スタッフが発見しました。透明な皮膚を持つカイコは突然変異で生まれ、その性質が遺伝する可能性があります。珍しい個体は無事蛾になりました。雌でしたので、普通の皮膚を持つ雄と交配させ、卵を得ることができました。通常ですとその卵は休眠します。休眠からさめるのは来年になります。早く結果を知りたいので、人工的に孵化させる処理(浸酸)した結果、11月17日に孵化をしました。このカイコを育て、子供の皮膚が透明になるか観察します。小さい時は弱いので、少し大きくなった11月22日ごろから館内展示を予定しています。
注:本館では5齢時期以外のカイコもなるべく観察していただけるように、1齢、2齢、3齢、4齢、繭の動体展示(生きている)を行っています。冬も人工飼料ではなく、桑の葉で飼育しています。冬季は全ての齢のカイコの展示は出来なくなりますが、なるべく多くの齢期の展示を行っています。









