皇室の御養蚕は、明治から大正、昭和と時代が経過する中で歴代の皇后様に継承されている。現在も皇后様が毎年かつての養蚕農家が行っていたと同様の一連の作業行程を自ら手作業でなさっている。飼育されている蚕のうち小石丸は、その繊細な糸が古代裂の復元に不可欠なものであることが分かり、正倉院宝物の復元や、絵巻の名品、春日権現験記絵の修理などに役立てられ、文化財の復元という新たな役割を担っている。
この度の展示は、皇室の御養蚕と信州(長野県)の関わり合いを辿りながら、現在の皇室の御養蚕と文化財の復元修理面での貢献について紹介する。
特別展関連イベント
講演会「皇室の御養蚕について」
講 師:紅葉山御養蚕所 主任 代田 丈志 氏
開催日:平成29年7月23日(日)午後1時~
場 所:駒ヶ根ふるさとの家セミナーハウス
定 員:100名(要予約)
ご予約お問い合わせ:0265-82-8381(駒ヶ根シルクミュージアム)
ふるってご参加ください。
特別展の様子
図録の紹介
図録 収録内容
駒ヶ根シルクミュージアムは、大正3年に創業し、平成9年に操業を停止した組合製糸龍水社の80余年にわたる歴史を残すべく長く使われてきた機械類、道具、関連資料などを中心に養蚕、製糸に関わる資料を展示して広く一般に公開するため、平成14年4月に開館しました。当館には、平成12年当時の皇后様によるご養蚕の様子を紹介した 写真パネルがありますが、その時点から既に17年が経過しています。そこで、最近の皇后様による皇室のご養蚕の様子を改めて展示紹介できればと思い、お写真や現在ご使用の蚕具類等の借用を宮内庁に申し出て、今回の特別展が実現できる運びとなったのです。(館長 関)
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図録の購入方法
TEL.0265-82-8381/FAX.0265-82-8380
受付時間 9:00〜17:00
休館日 水曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始